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【認知症予防の選択肢】「物忘れが増えたから1日型のデイサービスへ」の前に、家族で知っておきたい判断基準

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【認知症予防の選択肢】「物忘れが増えたから1日型のデイサービスへ」の前に、家族で知っておきたい判断基準

【認知症予防の選択肢】「物忘れが増えたから1日型のデイサービスへ」の前に、家族で知っておきたい判断基準

2026/05/20

先日、当事業所「リハビリここらday」をご利用中の方の担当ケアマネジャーさんから、このような「事後報告」の連絡をいただきました。

 

「最近、少し物忘れが目立ってきたとご家族から相談があったので、こちら(ケアマネジャーの所属するグループ会社)の『1日型デイサービス』を新しく追加して利用することに決定しました。(ドリルやレクリエーションもしてくれる施設です)」

 

少し物忘れが氣になり始めたとき、介護の窓口であるケアマネジャーさんに相談し、新しいサービスがトントン拍子に決まること自体は、ご家族からすると一見「これで一安心、ボケ防止になる」と思えるかもしれません。

 

しかし、ここにリハビリの専門職(作業療法士)として、どうしてもご家族の皆さまに知っておいていただきたい非常に重要な「落とし穴」があります。

 

実は、一言に「デイサービス」と言っても、施設によって目的や得意分野が大きく異なります。せっかく「ここらday」で元氣にリハビリを続けられている方が、ご本人の今の状態を見極めずに「勧められるがまま」「時間の長さだけ」で裏で新しい場所を決められ、追加してしまうと、良かれと思った選択が、かえって物忘れを加速させてしまうケースがあるのです。

 

今回は、大切なご家族の自立を守るために「今、本当に選ぶべきサービスは何なのか」、後悔しないための正しい判断基準を専門職の視点から定期的にお伝えします。


1. 「預かり(安全確保)」が必要な時期、そうでない時期

まず大前提として、「1日型のデイサービスが絶対に必要となるタイミング」があります。

それは、以下のような【ご自宅での安全な生活(生命維持)が難しくなってきたとき】です。

  • 日中独居(1人きり)の時間が長く、火の不始末や戸締まりの不安がある
  • 1人では適切な水分補給や食事が摂れず、脱水や栄養失調のリスクがある
  • 認知機能の低下により、自宅内での転倒・ケガの危険が非常に高い

このような場合は、脳への刺激よりも「安全に1日を過ごせる場所の確保」が最優先です。1日中スタッフが見守ってくれる預かり型のデイサービスを利用することは、ご本人の命を守るため、そしてご家族の介護負担を軽減(レスパイト)するために、非常に正しく、価値のある選択です。

2. 「安全は守られているが、物忘れが氣になる」という時期の落とし穴

一方で、「家族と同居している」「日中の安全はある程度守られている」という状態のまま、純粋に【物忘れの進行予防】だけを目的として1日型のデイサービスを追加・変更する場合は、少し注意が必要です。

なぜなら、多くの1日型デイサービスにおける脳トレドリルやレクリエーションは全体のほんの一部に過ぎず、それ以外の多くの時間は、ただ椅子に座って「ぼーっと過ごす時間」になってしまいがちだからです。

⚠️ 脳の血流を低下させる「受け身の時間」
人からお世話をされ、ただ座って過ごす「受け身の時間」が長くなると、脳への適切な刺激が不足し、脳の血流は一氣に低下してしまいます。さらに、認知機能が低下し始めている時期の方にとって、新しい場所、新しいスタッフ、新しい人間関係に一から適応することは、想像以上の脳の疲労とストレス(専門用語で「リロケーションダメージ」と言います)になります。良かれと思って環境を増やした結果、ご本人が混乱し、かえって物忘れが急に進んでしまうケースは決して珍しくありません。

3. 認知症予防の真実:「時間の長さ」ではなく「活動の質」

医学的・科学的に証明されている認知症予防の本質は、「適度な運動」「質の高い睡眠」「バランスの良い栄養」、そして「主体的な人との関わり」の4つです。

もし、目的が「安全確保」ではなく「予防・今の維持」であるならば、環境を大きく変えるよりも、以下のような基準で活動を選ぶことをおすすめします。

【脳を活性化させるための正しい選択基準】
  • 安心できる居場所: 余計な緊張や不安を感じずにリラックスできる、本人にとって馴染みのある環境。
  • 能動的な運動: ただ座らされるのではなく、専門職のもとで自分の意志で体を動かし、脳の神経細胞を活性化させる。
  • 生活リズムの維持: 質の高い活動を行う日(頻度)を小まめに作ることで、1週間の生活に心地よい「張り」と「役割」を生み出す。

これは特定の施設に限った話ではありません。現在ご利用中のリハビリ特化型施設があるならその回数を調整してみる、あるいは本人が昔から楽しんでいる趣味の集まりを増やすなど、「本人が能動的(主体的)になれる時間」を増やすことが、脳にとっては一番の薬になります。

4. ケアマネジャーさんや専門職と一緒に「目的」の整理を

「物忘れが増えたから、とにかく長く預かってくれる場所へ」と直線的に考えてしまう前に、まずは一度、立ち止まってみてください。

今、本当に必要なのは「日中の安全な預かり(生活支援)」でしょうか? それとも「脳と体を動かすこと(進行予防)」でしょうか?

この「目的」がどちらにあるかによって、選ぶべきサービスや通う頻度はガラリと変わります。

 

専門職の視点から、ご本人の今の状態がどちらのフェーズにあるのかを客観的にアセスメント(評価)し、ご家族と一緒に考えることができます。「最近ちょっと物忘れが増えたかも…」と不安になられた際は、どうぞ一人で抱え込まず、ケアマネジャーさんや、現場の専門職にお氣軽にご相談くださいね。

 

それではまた氣の向く頃に

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