「次はどこへ行く?」が脳を鍛える。ホワイトボードによる管理をやめた理由
2026/07/04
「最近、物忘れが増えてきたような氣がする……」
「将来、認知症になって家族に迷惑をかけたらどうしよう」
リハビリここらdayでお話を伺っていると、このような「認知症への不安」を口にされる方が本当に多くいらっしゃいます。超高齢社会を生きる私たちにとって、これは決して他人事ではない切実な悩みですよね。
当施設では、そうした不安に寄り添い、真に効果のある認知症予防を提供するため、ある「大きな方針転換」を行いました。
それは、スタッフによるホワイトボードでのスケジュール管理をやめ、次に行うメニューの決定を利用者さんご自身にお任せするという試みです。
一見、「不親切になったのでは?」と思われるかもしれません。しかし、ここには脳科学的な根拠に基づいた、深い理由があるのです。
🧠「至れり尽くせり」の環境が、脳の機能を眠らせてしまう?
リハビリここらdayには、個別機能訓練やマシントレーニング、温熱・電気・マッサージ機などの物理療法を含め、全15種類もの充実したメニューがあります。
これまでは、スタッフがホワイトボードで「次は〇〇さん、マシントレーニングです」「その後は温熱療法です」とスケジュールを管理し、15〜20分ごとに次々と誘導していました。運動が苦手な方でも自然と多くの運動量を確保できる、よくできたシステムでした。
しかし、ある時私たちは氣づいたのです。
人間は、誰かに指示された通りに動いているとき、脳(特に思考や判断を司る部分)はそれほど働いていません。コミュニケーション以外に、頭を使う場面が少なくなっていたのです。
✨ 次の行動を「自分で決める」ことの科学的メリット
そこで私たちは、ホワイトボードによる管理を思い切って手放しました。実施したメニューを把握するのも、次に向かうプログラムを決めるのも、すべて利用者さんご自身です。スタッフは、思い出すのをそっと手伝い、移動や機器の設置をサポートする役割に徹することにしました。
この取り組みには、主に3つの科学的根拠(脳へのアプローチ)があります。
「15種類の中から、まだやっていないメニューを選ぶ」「次に行く場所を自分で決める」という行為は、脳の司令塔である前頭前野を刺激します。これは認知症の初期段階で最も低下しやすい機能の一つです。
「さっき、どのマシンをやったかな?」と思い出す行為は、脳の海馬を中心とした記憶のネットワークを刺激します。能動的に自分の行動を振り返ることで、記憶の引き出しを頻繁に開け閉めする訓練になります。
混み具合を予測しながら移動する…これは身体を動かしながら頭を使う「二重課題(デュアルタスク)」の状態です。国立長寿医療研究センターが提唱する認知症予防プログラム(コグニサイズ)と同様の効果が期待できます。
😴 適度な「脳のストレス」が、充実感と良質な睡眠を生む
「次はどこへ行こうか」と考えることは、脳にとって「適度な心地よいストレス」です。自分の力で半日のスケジュールを組み立てやりきった時には、大きな達成感・充実感が生まれます。
また、頭もしっかり使うことで心地よい疲労感が得られ、夜の睡眠の質が向上します。良質な睡眠は、認知症の原因物質(アミロイドβなど)を脳内から排出するためにも不可欠です。
🌟 スタッフが「管理」を手放したことで生まれた時間
この取り組みを始めてから、フロアにもう一つ、とても嬉しい変化が起きました。
これまでスタッフは「誰が・何を・どこまで終えたか」を常に確認し、マグネットを貼ったり記録をつけたりする管理業務に追われていました。それらをなくした結果——
↓ すべて「利用者さんと向き合う時間」へ✨
利用者さん一人ひとりの表情の変化や、本当に必要なサポートにじっくり時間を割けるようになりました。
💚 リハビリここらdayが目指す、本当の自立支援
私たちの仕事は、利用者さんを至れり尽くせりでお世話することではありません。人生100年時代において、住み慣れた地域で、自分の頭で考え、自分の足で歩み続けられるための「生きる氣力」と「脳の活力」を引き出すことです。
そんな風に、生き生きと目を輝かせながらフロアを見渡す利用者さんの姿が増えています。リハビリここらdayは、これからも科学的根拠に基づいたアプローチで、皆さまの「現在」と「将来」の健康を全力でサポートしてまいります。安心の未来を、私たちと一緒に作っていきましょう!
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合同会社ラヴェスト リハビリここらday
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